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「腸溶性ソフトカプセル」中部経済産業局長賞を受賞

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中日本カプセル株式会社のプレスリリース(2019/11/25)

「腸溶性ソフトカプセル」中部経済産業局長賞を受賞

 

 健康食品受託製造会社の中日本カプセル株式会社は、ソフトカプセル製造の特許技術「腸溶性カプセル」(特許番号:第4252619号)が、令和元年度中部地方発明表彰「中部経済産業局長賞」を受賞いたしましたことをお知らせいたします。

詳細:http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/R1/jusho_chubu/detail/chubu_miti.html

 

      

 

◆受賞した発明の概要

 本発明は、皮膜に腸溶性を付与したソフトカプセルを、従来の製造設備を活用した方法により製造することを可能としたものです。

 ソフトカプセルに腸溶性を付与する従来の方法は、コーティング専用の設備や追加コストが必要であったり、ソフトカプセルの特徴である外観の美しさ(透明性や光沢など)が損なわれたりする課題がありました。

 本発明では、ある特定のペクチンが有するpH応答性に着目し、これを一定の割合でゼラチン皮膜に配合することで、従来の製造設備(ロータリーダイ式ソフトカプセル充填機)に適応する外観の美しい腸溶性ソフトカプセルの製造を可能としています。

 腸溶性ソフトカプセルを採用した食品では、胃酸により変質してしまう成分(乳酸菌など)の品質を維持したままダイレクトに腸まで届けることができます。当社の顧客からのニーズも高く、幅広く採用され、健康社会に貢献できる技術であると考えられます。

 

         

 

 

◆従来の課題と開発ニーズ

 ソフトカプセルの皮膜基材として一般的に用いられるゼラチンは胃酸に対して易溶性を示すため、乳酸菌など小腸上皮における作用機序が報告されている成分では、胃内で酸によって皮膜が崩壊することで変質してしまい、期待される本来の食品としての機能性が十分に発揮されないという課題がありました。また、腸溶性ソフトカプセルの製造には、従来まで主に3つの方法がありました。

 

[従来の腸溶性ソフトカプセルの製造方法とその問題点]

①皮膜の外表面にセラックやツェインなどの腸溶性物質をコーティング

→ 均一なコーティング層が形成されにくく、層が剥離すると腸溶性が損なわれる。

②多価金属イオンによるゲル化により耐酸性を示す多糖類を皮膜に含有

→ ソフトカプセル製造方法(適下法)が異なり、カプセル形状に選択余地がない。

③多価金属イオンの非水溶性塩をあらかじめ皮膜に含有し、胃酸中でゲル化反応

 → あらかじめ非水溶性カルシウム塩を含有しており、皮膜の透明性が失われる。

 

本発明では、これらの課題を解決し、優れた腸溶性ソフトカプセルを提供します!

 成形されたカプセルへのコーティング工程を必要とせず、従来の製造設備を活用した技術であるため、製造コストを低減することができると共に、外観の透明感や光沢など保ったままソフトカプセルを製造できます。

 

◆本発明の採用をご検討頂けるお客様へ

Keyword:乳酸菌、生菌、酸に弱い成分など

  • 従来通りのカプセル成形方法であるロータリーダイ式を用いての製造が可能です(腸溶性のオーバル型ソフトカプセル)。

形状・サイズの自由度が高く、透明性ある美しい外観のカプセルを維持し、貴社製品にそのまま腸溶性を付与することも可能です。

  • 優れた耐酸性・腸溶性を有し、乳酸菌等の有効成分を胃酸の影響を受けることなく、ダイレクトに腸まで届ける設計が可能です。

 

ぜひ、製品開発やリニューアルにお役立てください!

 

 

今後も、価値ある製品とサービスを供給できる受託製造業として当社のオリジナル技術の向上に努めてまいります。

 

開発

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